隷堕の黒剣士1話

隷堕の黒剣士1話

GGOの環境にもそれなりに慣れ始めた頃、キリトはあるトラブルに遭遇した。
 いつものようにGGOにログインしてシノンの姿を探していると、辺りが妙に騒々しいことに気付いた。
 その日は特にイベントとかは無かったはずなのに、妙な感じがしたキリトはその渦中へと足を運ぶ。
 点々とする人を避けながら騒ぎの根源へとたどり着くと――――シノンがいた。
 しかしなにやら剣呑な雰因気が漂っている。
 彼女はガラの悪いプレイヤー数名に囲まれていた。
「おいおい、いくらなんでもそりゃあんまりじゃないですかねぇシノンさんよぉ!」
「だからっ、あれは……!」
「こっちは相応の報酬払ってんだぞ! にも関わらずテメェの失態でこっちの商売あがったりだ!」
 明らかに険悪なムードに周囲にいる他のプレイヤーも手も足も出ずただ傍観しているだけだった。
 見るに耐えかねたキリトは物怖じすることなくシノンを取り囲む彼らの元へと向かう。
「おい、お前ら。いくらなんでも女の子に寄ってたかって見苦しいぞ」
「キリト!?」
「あ?」
「んだてめぇは!?」
 チンピラたちは予想通りの反応を示してくれた。
 振り返るやキリトを威嚇するように迫って来た。
「オレたちにケチ付けようってか? 良い度胸してんじゃねぇかかわい子ちゃんよぉ」
 どこまでもマンガやアニメの世界を忠実に再現してくれるらしい。
 その様子からNPCなのではないかとも疑ったキリトだが、どうやら普通に中身が人間のプレイヤーだった。
 彼らの服装のには同じ紋章が施されたワッペンが刺繍されていたので、恐らくどこかのクランの連中なのだろう。
「別にケチを付ける気はない。ただもう少し穏便にやれないのかって言ってるんだ。それと、俺は男だ。痛い目は嫌だけど、そっちがその気なら、こっちも容赦しないぞ?」
 キリトはそっと腰に常備している光剣の柄に手を伸ばす。
「じょーとーじゃねぇかっ! 身ぐるみひん剥いて全裸で土下座させてやらぁ!」
「キリト! ダメ! これ以上――――」
 引き止めるシノンの意思は叶わず、相手が臨戦態勢を取った以上、キリトの平和的交渉法は武力による交渉に変更された。
 キリトとしても本意ではないが、どう転がり込んでもこうなるだろうと想定されていた。
 ところが事態は少し曲った道へと転がり込んだ。
「おい――」
「あんだよ!? …………ひぃ! た、た、た……大将!?」
 チンピラの背後から何者かが声を掛ける。それは、連中よりももう一回りは大きい大柄の男だ。
 その姿を目にするや、シノンに絡んでいたチンピラは一人残らず萎縮してしまっていた。
「コイツはてめぇに相手できるシロモンじゃねぇ。さもなきゃ全裸で土下座はてめぇがやってるだろうよ」
 ゴツゴツとした筋肉質な肉体はどこもかしこも傷まみれで、如何にも歴戦の戦士といった雰囲気をかもし出している。
 よほどの大物なのか、チンピラの仲間以外の他のプレイヤーまでも恐れをなしてしまい、すっかり萎縮してしまっている。
「お前、キリトだろ? 噂はよく聞いている」
「あんたは?」
「俺は鬼城(きじょう)。この傭兵部隊『鬼ヶ島』を率いている。こいつらのボスと言ったところだ」
 彼にも奴らと同じエンブレムが方のワッペンに施されていた。
(鬼ヶ島って……俺は桃太郎か)
 生憎犬と猿とキジがいないが、そんな軽口を叩くには状況がいささか物々しかったので、スルーしつつ話を進めることに専念した。
「なら話が早い。この場から手を引いてくれないか? 彼女は俺の友人でもあるんだ」
「残念だがそうは問屋が卸さない。こっちにも立場ってもんがある。その女はミスを犯した。落とし前はきっちりとつけてもらう」
「……あまり穏やかじゃないな」
「だとしたらどうする? 力ずくで解決するか?」
「それも穏やかじゃないから極力避けたかったけど、他に方法がないなら……!」
 キリトは改めて腰から光剣を手に取った。
「……面白い。いいだろう……お前とは一度手合わせをしてみたかった。お前が俺に勝ったら今回の一件はチャラにしてやる。コイツ等にも手は出させねぇ。だが俺が勝ったら……その女と一緒にお前も責任を取ってもらうぞ?」
「望むところだ――――」
 そうして二人の戦いは幕を開けようとしていた――――


 ※

「っ…………ここ、は……?」
 気が付くと、見知らぬ場所にキリトはいた。
 屋内だということはわかるのだが、窓が無く、無機質な金属の壁とむき出しのコンクリートの床。明かりもちゃんと点いてはいるがどことなく薄暗い。
 さしずめどこかの倉庫なのかもしれない。
「っ!? これは一体……」
 両手足に鎖で繋がれた枷によって拘束されていた。
 引き剥がそうと何度か試みるも、やはりびくともしない。
「――――キリト、大丈夫?」
 聞き覚えの声がした。
 すると奥の通路から見覚えのある姿が現れた。
「シノン……! 無事だったのか!?」
 先ほどまでチンピラ連中に絡まれていたシノンだった。
 特に怪我をしている様子もないようなのでキリトは安堵した。
「まぁ、ね……」
 しかしシノンの態度はどこかよそよそしい。
 視線をこちらに向けず、自分から話そうとしない。
「お目覚めかな?」
 奥から現れた大男。
「っ……」
「鬼城ッ……」
 その後に続いて彼の配下と思われる男たちが四人。部屋の隅で控えていた。
 対してシノンは鬼城に立ち位置を譲り、苦虫を噛んでいた。
「お前は負けたんだ。この俺に」
「…………」

 その時のことはあまりよく覚えていない――――

 決闘の火蓋が切られた時、キリトは光剣を身構えたが、相手は一向に銃を撃ってこない。
 あろうことか鬼城はナイフ一本でキリトに闘いを挑んだのだ。
 体格からは信じがたいほどの素早さでキリトを圧倒し、一気に間合いを詰めて距離を狭める。
 だがナイフよりリーチのある光剣で間合いの利点から先制攻撃はキリトから仕掛けた。
「っ!」
「ふっ……」
 連続して剣撃を繰り出すもまるで雲をつかむようにすべて紙一重で躱され、キリトを翻弄する。
(しまった!)
 一瞬の隙を突いて鬼城はキリトの間合いをかいくぐり、懐に攻め入られたキリトは鬼城のナイフの殺傷圏内に引き込まれてしまっていた。
「ちッ!」
 やむなく大きく退いて距離を取り、サイドアームに装備していたハンドガン、ファイブセブンを発砲する。
 だが――――
「くくっ……!」
 これもすべて鬼城は直撃する寸前で見事に躱し、再び間合いを詰める。
(まさか、こいつも俺と同じように予測線を予測してる!?)
 以前装備を買い揃えるために挑戦したNPCガンマンの弾避けゲーム。
 その時キリトはガンマンの撃つ弾の予測線を予測し、ジグザクかつ複雑に動いて弾を全て避けた。
 だが鬼城の場合は少し違う。迫り来る弾道をすぐには避けず、ギリギリの紙一重のタイミングで少し身体をずらすことによって弾を避け、無駄な動き最小限に留めつつ相手との距離を詰める。
 しかし予測線を気にしながらそんなことをしていたらとうに被弾している。にも関わらず鬼城は弾を避ける。
「っくっくっく」
(……まさか!?)
 クルクルとナイフを弄びながら迫り来る鬼城はを見てキリトは戦慄した。
 鬼城が見ていたのは予測線ではなく、キリトの目とキリトが構える銃――――ファイブセブンの銃口そのものだった。
 銃弾はよっぽど遠距離からでなければ発砲された銃口から真っ直ぐに飛んで行く。
 即ち銃口が向いている一直線が殺傷圏内であり、鬼城はその殺傷圏内をキリトの目と銃口を目視することにより、来たる予測線が来る前に予測していたのだ。
 とは言えやはり被弾するリスクは限りなく高く、まさに諸刃の剣の離れ業でしかない。
 反面、この離れ業を目にした相手への牽制効果は絶大で、キリトですら鬼城の相手を一瞬躊躇した。
「くっ!」
 予想外の動きを何度も見せつけ、撃つ弾を全弾躱す鬼城に銃は無意味と認識したキリトは再び光剣に切り替えて接近戦を挑んだ。
「あああああッ!!」
 キリトは焦っていた。
 繰り出す連撃は全て空を切り、一撃すら与えようとせずただひたすら攻撃を避け続け、弄んでいるように余裕の表情を見せる鬼城相手に。
 流石のキリトにも疲れの色が見え始めていた。
 その隙を鬼城は見逃さなかった。
「っふ!」
「ッ――!?」
 次の瞬間、鬼城が突如視界から消えた――――――――と同時に後頭部に重い衝撃が走る。
「っくっくっく、ナイフに気を取られ過ぎだ。その気になれば人の身体も武器に使えるってことを、覚えておくんだな――――」
 鬼城の捨て台詞を最後に、キリトの視界は舞台の緞帳が降りて来るように上から下へと暗闇が降りて来て、やがて全てが漆黒に包まれた時、キリトはそのまま意識を失った。

 ――――キリトが覚えているのはそこまでだった。


「俺が……負けた……?」
「ああ。だが殺しはしてない。気絶させただけだ。所持品の心配をする必要はないぞ?」
「そう、か…………ならもういいだろ。これを外してくれ」
 両手足を鎖で繋いで拘束している枷をジャラリと鳴らす。
「残念だがそれを外すつもりはない」
「賠償金なら払う! 俺が負けたんだ! シノンの分も一括で払う! それでもまだ物足りないのか!?」
「生憎金にはさほど困っていない。シノン、お前はもう帰っていいぞ」
「……わかった」
「シノンっ! 待ってくれ! こいつらになんとか言ってくれ!」
 その場を去ろうとするシノンにキリトは必死に引き留めた。
 ところが立ち止まったシノンは振り返らず一言だけ言葉を残した。
「…………悪いけど」
 拒絶の一言。
「シノン!? どうして……!?」
「…………」
 いくら問いただしてもシノンは何も答えない。
 むしろキリトを避けるようにどこか陰気を漂わせた表情のまま部屋を出て行ってしまった。
「待ってくれシノンっ! どうしてッ!?」
「………………ごめんなさい」
 奥へと消えて行くシノンの後ろ姿を見えなくなるまでキリトは虚しく見送った。
 この一部始終を見物していた男たちはおかしそうにクスクスと笑っている。
「まぁなんだ。あの女は俺の古い知り合いでもあるんだよ」
「っ!?」
「お前はなぁ、ハメられたんだよ。俺たちとあの女――――シノンに」
「なッ!」
 突飛もない言葉にキリトは激しく憤慨した。
「ふざけるなっ! シノンがそんなことをするはずがない!」
「じゃあなんであの女はお前を見放した?」
「それは……お前らが脅して……」
「否定はしないがあの女の意志であったのも事実だ。わざとあの場で口論しているように見せかけて、お前を誘い込んでこうして捕獲に成功した。どう解釈するかはお前の好きにしろ」
「そん、な……」
 突き放されたような孤立感。
 全幅とまでは言わないが、このGGOにおいて最も信頼の置ける相手だと思っていた。
 そんな彼女が自分を陥れたと急に言われても受け入れようがない。
 今は経緯、動機云々を探るより問題はその後だ。
「……俺を、どうするつもりだ?」
「そうだなぁ、無駄だろうが一応言っておく。キリト、俺の隊に入れ」
「断る」
「だろうなぁ。即答すると思ったぜ」
「無駄だとわかっててなんで聞いた?」
「そりゃあもちろんお前が欲しいからさ」
「なに?」
「お前は強い。お前が俺の配下になれば、俺の部隊はより一層箔が付くってものさ」
「悪いが、俺はどこかのクランに属するつもりもなければ誰の下につくつもりもない。残念だがあきらめるんだな」
「なに、気にすることはない。手には入らないなら――――力ずくて手に入れればいい」
 彼の合図と共に控えていた男たちが動き出す。
「なっ……っ! 俺をどうしようってんだ!?」
 未だキリトは彼らの企みを理解していなかった。
 自分が従わない以上、何らかの拷問でもするのかと考えており、装備している防具の強度はそれなりのものなので大抵のことには耐えられると事態を楽観していた。
「お前には素質がある」
「……素質?」
「その容姿、たまに振りまく愛嬌。何度か拝ませてもらったが、実に良かった。その気になればお前は男の精を貪り、女の悦びに等しいものを開花させる……つまり『牝』になれるということだ」
「め、す……?」
「男に奉仕することを至上の悦びに感じるようになれる」
「馬鹿な……俺がそんなものを望むと思ってるのか?」
「お前の望む望まないは関係ない。ただ『そう躾る』だけさ」
 馴れ馴れしくキリトの顎をクイッと持ち上げる。
「っ!?」
 キリトの身体に触れようとする――――
「もうここまでだ! 通報されて牢獄に行きたいのか!?」
 ここに来てキリトは切り札を出した。
 ハラスメントコード――――プレイヤーによるハラスメント行為を防止するためのシステムで、この状況を打開する最大の武器。
 まさか自分が、しかも男相手に使うとは思いもしなかった。
 ところが鬼城はよっぽどの恐れ知らずなのか、通報すると警告しても全く動じず、他の男たちとケラケラと笑う余裕すらを見せた。
「っくっくっく……お前は肝心なことを忘れている。コードは異性にしか発動しない」
「なっ……」
 キリトは現状の影響で冷静さを失っていることを改めて痛感した。
 ハラスメントコードは異性との接触防止を前提に設定されたシステムであり、現状では同性までは想定されていない。
 以前にこの内容は一読、把握していたにも関わらずそんな単純なことを見落としていた原因は、常日頃このGGOでの自身のアバター『M9000番系』の女の子顔負けの外見を用いて愛嬌ある振る舞いばかりをしていたため認識が薄れていたのだと反省点を指摘した。
 ともあれこの状況を脱する最大の武器と期待していたものが失われ、キリトは愕然とした。
「今のお前にできることは――――――――ここの野郎共を満足させることだ」
「ひっ!」
 今まで多くの強敵、命に関わる戦いを繰り返してきたキリトだが、その恐怖のあまり身震いした。
 一切の理屈が通じず、ただ己の欲望をむき出しにして欲するものをいかなる手段を用いてでも手にする。
 そこには倫理や秩序など存在せず、この場で唯一常識を保っているキリトは格好の餌食でしかなかった。
「やめろっ! 離せッ!! 自分が何やってんのか本当にわかってるのか!?」
「わかってるさ。軍曹」
「はっ! 男性でありながら女性と見紛う容姿をした少年を、我らで容赦なく犯し続けることであります!」
「これに異を唱える者はいるか?」

 ………………。

「大丈夫だ問題ない。安心して犯されるといい」
「ふっ、ふざけるな! 誰が男なんかに……っ!」
「喚くな。それより防具が邪魔だ。外してもらおうか」
 キリトが胸部に装着している銀色の鎧を指差した。
「ペッ!」
 対して抵抗と言わんばかりにキリトは鬼城に向かって唾を吐きかけた。
「……まったく、躾がなってないなッ!」
「ぁぐッ!!」
 唾を拭いながら鬼城はその大柄な手でキリトの細い首を片手で締め上げる。
「抵抗は無駄だと言ったはずだ。その防具、外さなければ破壊するぞ?」
「断る!!」
「そうか。残念だ」


 バキッ!

「や、やめろぉッ!!」

 ガッ! ギリギリ……メキメキッ、バキィッ! ガシャンッ!

「くっ……」
 鈍い金属音と共に、キリトの目の前に無惨にひしゃげて変形した鎧が床に転がった。
「良い防具だったんだがな。まぁそのうちまた買い直してやる」
「大将ぱねぇっす!」
 常人とは思えない力を発揮してキリトの防具を引き剥がした鬼城に手下の男連中は大いにはやし立てた。
「んじゃ、そろそろお披露目の時間だな」
 鬼城はキリトのインナーに手を掛けて強引に首元までめくり上げた。
「ひぃっ!」
 黒いインナーから現れたのは、まるで女性としか思えない透き通った白く、きめの細かい肌。
 あまりの綺麗さに周囲の男たちはもちろん、鬼城も一瞬だけ見とれてしまっていた。
 そしてその白い肌に浮かぶ小さな淡いピンク色をしたぽっちが二つ。白い海に浮かぶ島のように顔を出している。
「おおー。見ろよ! 胸は確かにねぇけど、乳首はめっちゃきれーだぞ!」
「おお! マジだ。ピンク色でかわいいじゃん!」
「み、見るな!」
 咄嗟にキリトは腕で胸を隠そうとしたものの両手は枷で繋がれており、隠すに隠せないでいた。
 そんなキリトをあざ笑うかのように男たちはキリトの乳首を乱暴に摘んだ。
「ひゃっ!」
「おい、ひゃっ! だってよ! 乳首弄られて女みてーな悲鳴上げてんぞ!」
「あながち嫌いじゃないんだろう。もっとイジメてやらりゃあ素直になるってもんだ」
 味を占めた男たちはおちょくるようにキリトの乳首を摘んで引っ張り、弄び続ける。
「い……ひゃぁっ、あ……ふ、くぅぅ……んっ!」
「なんか、マジでエロいな……」
「あ、ああ……ほんとはこいつ女なんじゃね?」
 悶えるキリトの姿は女の色香そのもので、男たちの興奮はより高まる。
「っ……はぁ…………っ、く……」
 顔を紅潮させながら男たちの辱めにキリトは耐えるも、耐えれば耐えるほど男たちの興奮は高ぶり、より更なる刺激を与えんと奮起するばかりだ。
「乳首、硬くなったな」
「このまま吸ってみようぜ。もしかしたらミルクが出てくるかもしれねぇぞ」
「ばーか。んなもん出るわけねーだろ」
 では試してみようと二人の男が同時にキリトの乳首に吸い付いた。
「やめろおぉ! っ……吸うなあぁぁ!」
 両方の乳首を男二人に咥えられ、チュウチュウと音を立てられながら何も出ない胸を吸われる。
 抵抗を試みるも、両手両足は枷で拘束されて身動きが取れず、ただ虚しく身体をよがらせることしか出来なかった。
「ぎゃはは! キリトママは子供二人におっぱいあげるのに大忙しってか?」
「ガキと言うにはおっさんが過ぎるけどな」
「ん~大将、それは言わないお・や・く・そ・く・♪」
「ぢゅる、ぢゅるるっ……キリトちゃん、乳首コリコリのビンビンだよぉ? 感じちゃってきてるのかなぁ?」
「ちが……う……感じて、ないっ……気持ち悪っ…………もうやめ、てぇ……」
 今だ彼らの責めに耐えているキリトだが、顔をさきほどより紅潮し、潤んだ涙目で弱々しく、先程より明らかに抵抗が弱まりつつあった。
 一旦男の口元から離れたキリトの乳首は淡いピンクから赤く充血し、ぬるぬるとした男の唾液にまみれながら自己主張と言わんばかりにピンとその先端を張り詰めていた。
 度重なる乳首への責めに息切れしながらも耐えるキリトだが、彼らは休む間もなく再びキリトの乳首にしゃぶりつき、先端を下で舐めまわし、時に出ない乳を吸い、キリトへの愛撫を一切緩めない。
「ひやああ……もうひゃめてくれぇ…………そんなに吸っちゃ……んっ、ふああ……っああ!」
 ぢゅるぢゅると淫らな乳を吸う音が響く中抵抗するキリトにも限界が近くなっていた。
 度重なる乳への愛撫で身体がガクつき、涙や鼻水、涎も垂れ流し、必死に抵抗を見せているものの、それが無駄に終わるのは誰しも目に見えていた。
 ズボンの上からでもわかるくらい股間部は膨れ上がり、膨らみの先端からは失禁でもしたかのように湧き出る透明な液体によってシミが広がっており、ズボンの中でうはち切れんと言わんばかりに反り立っていた。
「やらぁ……なんか、なんかきひゃうっ…………あっ、ぅあぁ……きひゃうよぉ……!」
 望まない快楽が限界にまで達し、キリトのズボンの中がビクビクと激しく痙攣する。
 そしてーーーー
「ッやああああああああああああああああっっ!!!!」

 ビュクッ! ビュル! ビュルルルルルッ!! ビュ、ビュ……

「…………」
「「「…………」」」
 部屋が静まり返った。
 その光景を目にして呆然とする中、キリトの黒いズボンの隙間から白い粘り気のある液体が溢れ出し、ぽたぽたと床にこぼれ落ちる様を見て、彼らはそっとつぶやいた。
「……今こいつ、乳首でイキましたね?」
「ああ……イッた」
「おっぱい吸われて射精した……」
「別の意味でミルクが出たな」
「これは……もう――――」


「「「「変態だな」」」」

「ッッ!! うああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!!!」
 直後、キリトが阿鼻叫喚の如く悲鳴を上げた。
 辱められた屈辱に上乗せするように彼らの心ない言葉が突き刺さる。
 ショックのあまりうなだれて意気消沈するキリトの姿に鬼城は次なる行動へと移った。
「おい、枷を外せ」
「え? でもいいんですか?」
「もうこいつは無力だ。外せ」
「りょ、了解です……」
 たじたじとしながら男たちはキリトの両手足を拘束している枷に手を掛ける。
 繋がれた手枷と足枷を外されて、ガクリと糸の切れた人形のように倒れ込むキリトを鬼城はその太い腕で受け止めた。
「も、もうやめてくれ……これ以上は嫌なんだっ! 金も装備も全部あげるからぁっ!」
「ざーんねんながら~、そーゆーわけにはい・き・ま・せ・ふんッ!」
「やめろおおおおおッ!!」
 泣き叫ぶキリトのベルトを外し、強引にズボンを脱がすと特に飾り気のないシンプルな下着が現れる。
「へー、パンツもやっぱ黒なんだ~。でもボクサーパンツのタイプかぁ……ちょっとオレの好みじゃないんだよねぇ」
「おめーの好みなんか知らねぇよ!」
「騒ぐな。牝に仕上げたら、こいつには黒のTバックを穿かせてやる」
「マジすか大将!? ヒュー! 期待大ですわ!」
「もちろん島○ちゃんパンツっすよね!?」
「言うまでもないだろ」
「「「よっしゃああああああああッ!!! サイコーだぜえええええええッ!!」」」
(変態の馬鹿共め)
 はしゃぐ男たちを余所に、鬼城は下賎に笑う彼らに内心呆れていた。
(まぁ、こんなことしてる時点で、人のこと言えんか)
「んじゃそろそろパンツ脱がそうぜ」
「待て! ここは俺に任せろ!」
 男がキリトの下着に手を伸ばそうとすると、もう一人の男が脱がそうとする男に腕を伸ばして待ったと言って引き留める。
「どうすんだよ?」
「やってみたかったんだよねー、こうやってパンツの上から――――」
「やめろ……やめろッ! ひっ!? 嗅ぐなああああああああッ!!」
 無駄のない引き締まった尻肉にねじ込むように男は顔を埋める。
「っぷぁぁぁ……いんやぁ、エロいですわ! 牝の匂いプンプンですよ!」
「そりゃ良かったな。いいからさっさとどけよ」
「ん~、あともう少し♪」
「ひっ……あ、あ……や、やめ……っ」
 名残惜しむように男は再び尻に埋もる。
「なげぇよ! 大将待たせてんだぞ!」
「…………」
 文字通り鬼の形相で鬼城は尻に埋める男を見下ろしている。
「だああッ! すんませんっ!! ……そんじゃいよいよ中身のお披露目♪」
「やめろおおおおおおおおおおおおッ!!!」
 いくらキリトが叫んでも彼らはどこ吹く風で、そのまま手を止めること無くキリトの下着に手を掛けてスルスルと足元まで下ろして片足首にだけ下着を引っ掛けた。
「あー、残念。やっぱマ○コじゃなくてチ○コだったか……」
「男なんだからしゃあねぇだろ。ま、こんなかわいいんなら男も女も関係ねぇけどな!」
「痛っ!」
 男が嗤いながらキリトの半勃ち状態の陰茎を指で弾いた。
「なんだかんだ言って、結局興奮しておっ勃ててんじゃねぇかよキリトちゃんよぉ」
「ち、違う…………これは違うん、だっ……」
 先ほど絶頂した際に噴き出した精がこびり付いているキリトの陰茎は、男たちに弄ばれている内に再びもたげていた首をググッと持ち上げ、ズボンの奥に潜む男たちのものと同じように硬く熱のある肉棒へと変貌していった。
「ケケッ! どう違うんだろうなぁキリトちゃぁん?」
「ほんとにっ、これは…………な、なにをっ!?」
 突然男はズボンのチャックを開き、キリトの前に勃起した己の肉棒を晒け出してきた。
「こうなったらどうするか、わかってるよな?」
「え……?」
「手でシゴくんだよっ! 曲がりなりにも男ならオナったことあんだろ!? 同じようにシゴけや!」
「い、嫌だっ……!」
 乱暴にキリトの手を掴むと、そのまま引き寄せて強引に跪かせる。
 そして掴んだ手を自分のガチガチたぎらせた欲望へと導く。
「ひっ!」
「オラッ! ちゃんとシコれや!」
 煮えたぎるように熱く鉄のように硬い肉棒を強引に握らせ、手首を掴んで前後に擦るよう促す。
 それでも言われた通りにしないので怒鳴り、罵声を浴びせると流石に恐怖におののいたのか、少しずつだが言われた通りに握った肉棒を前後に擦り始めた。
「んじゃこっちもよろしくねキリトちゃん♪」
「ぁぁ…………い……やぁ……」
 もう一人が空いてるもう片方の手に他の男と同じ硬くなった肉棒を握らせる。
 両手に男の象徴を二刀手にし、泣きじゃくりながらキリトは膝をついて男たちの高ぶり切った肉棒を前後に擦る。
 先端からは先走った透明の汁が見境もなく漏れ出し、握るキリトの手を汚す。
「すげぇよ……キリトちゃんいい感じだよ! やっぱ同じ男だからち○この扱い、慣れてるんだよね? お礼に乳首クリクリしてあげるよ♪」
「んじゃ俺も♪」 
「いやらっ! いやらよぉッ! もおこんなの……んぶッ!?」
「あーヤベッ! キリトちゃんの口ま○こ超気持ちええわあー」
 喚き、騒いでなおも抵抗するキリトの口を黙らせるように男はキリトの口に己の欲望を押し込んだ。
 右手と左手に各一人の男の肉棒を握らされ、三人目は口に押し込んだ。そして四人目は……。
「尻の具合は良さそうだな。さっきイッたこともあって良い感じに解れてる」
「……あ」
 四人目――――鬼城は腰布の隙間から手を滑り込ませ、キリトの尻穴に人差し指を差し込んだ。
「ぶッ! んう”っ……う”う”ッ!!」
 指の第一関節までずぶずぶと沈み込むと、ギュウッと中で指が圧迫された。
 半ば強引に指を引き抜くと、穴が指が入っていた形を若干のこしており、その隙間からトロッとした透明の腸液が流れ出てきた。
 ヒクヒクとヒクつかせる尻穴を眺めて鬼城は行動に出た。
「そろそろ、お前の『はじめて』を貰う」
「っ!?」
「お? いよいよっすか大将~」
 キリトの背後に佇んだ鬼城は自身のズボンのチャックに手を掛ける。
「キリトちゃん、はじめて捧げちゃう前の意気込みは?」
 男がキリトの口に押し込んでいた己の欲望を引き抜いて問いかける。
「んぶッ……じゅぶっ、ぷぁぁ……っ……はじめて……って……? え? ……え……?」
「尻から力抜いとけよ」
 鬼城の一言ですぐにキリトは確信した。
「…………嘘だろ? む、無理だそんなのっ……無理だって! 俺は男なんだぞ!?」
 叫ぶキリトを他所に男たちはニヤニヤと嗤いながらその光景を見下ろしていた。
 既にズボンは脱がせたので、あとは丈の長い黒い腰布をぺろんとめくればすぐに男とは思えないくらい白く引き締まった尻が現れる。
 両手でわし掴みにして引き締まった尻肉を広げ、本来の役目とは異なるも、『その機能』を担える菊の門へたぎらせた己の欲望を鬼城は押し当てる。
「やっ! やめろッ! 男相手にそんなもん入ら――――」

 ズブッ……ズブズブズブッ!

「あ”ッ! あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッッ!!!!」
 尻穴に挿入された鬼城の肉棒はキリトの意思も関係なくずぶずぶと沈み込み、奥の目一杯まで咥え込まれた。
「っ――――さすがに初めはキツイな……」
「抜いてッ! 抜いてくれぇッ!! こんなのっ、無理! 無理ぃ!!」
 じたばたと暴れるキリトだが、鬼城に拘束された上、穴はしっかりと鬼城の巨根を咥えているので抜ける様子もない。
「うるせー口だなぁ、また塞ぐ?」
「いや、このまま泣き叫んでるツラ見てんのもまたオツだろ」
「それだとオレ手持ちぶさたになるって」
「うっせーな。ならあれだ……髪でシコればいんじゃね?」
 男は犯されて腰を打つ付けられる度にパサパサとたなびくキリトの長い黒髪に目を向ける。
「髪かよ! ……って、言ったけど……こりゃ案外悪くなさそうだな。んじゃそうするわ!」
 若干抵抗感こそあったが、男は好奇心による心変わりであっさりと己の肉棒に黒髪を巻き付ける。
「キリトちゃんの初髪コキ、いっただっきまぁ~す!」
「え……? なに? なに……ひゃあ!?」
「おぉっ!? なんだこれ!? サラサラとした肌触りがち○こでシコる度に全体にッ……うおおっ!」
「ぃやああああぁぁぁ……ひっく……もうやらよぉ……っ」
 握る熱い棒がビクビクと痙攣し始める。
 快感が最大に達しようとした男たちがもっと早くシゴけと命令し、為す術のないキリトは嫌々と泣きながらも命令に従って擦る早さを上げていく。
 握る両手からグチュグユと卑猥な水音と雄の性臭が漂い、男たちの高鳴るリビドーを解放へと導いていく。
 そしてーーーー
「あーもう俺限界っ! このまま出すぞ!」
「お、俺も……!!」
「マジかよっ……キリトちゃん……顔にかけちゃうよ!? いいよねっ!?」
「ひ……やらぁ、こわい、こわいよぉっ……!」
「大丈夫! 怖くないよぉ? キリトちゃんのために、いっぱいかけてあげるからねぇ」
「ッぃやらあああああああああああああああッ!!」

 ドビュッ! ビュ! ビュッ! ビュルルルッ!
 ビュッビュッ! ビュルッ! ビュルルッ!
 ビュルビュルッ! ビュッ! ドビュルッ!
 
 男たちの白濁とした欲望はキリトの顔に吐き散らされた。
 白い肌、長い黒髪、そして彼のパーソナルカラーである黒衣に、むせ返る雄の臭いを漂わせた精は彼を汚染し、キリトの鼻を突く。


「あ…………はああぁぁ……あ……」
 目の前で起こったことにキリトは放心状態になった。
 犯されて、精を吐き散らされ、今もこうしてレイプされ続ける。
 何故男の自分が、同じ男にこんなことをされるのかと。
「ほら立てっ!」
「ひぐッ……っああ……」
 四つん這いになり、尻だけを挿入する鬼城に突き出していたキリトを強引に引っ張り上げる。
「も、もう……やめろ……っ……」 
 満身創痍のキリトに対して鬼城は無関係と言わんばかりにキリトの尻に腰を打ち続ける。
「もう限界か? 俺としては好都合だが、抵抗がなくては面白みに欠けるな」
「っ……だ、誰が……!」
「ほお? まだ人並みに喋れる体力が残っていたか。それはありがたい。飽きずに済みそうだ」
「お前、みたいな……奴はっ…………必ず、ぶっ潰してや――んああああああああッ!!」
「おおすまんすまん。ついうっかり深く突いてしまった」
 わざとらしく嘲る鬼城にキリトは気力を振り絞って殺意すら見受けられるくらい鋭い目線で睨みつける。
「おっ、お前なんか……絶対っ……」
「背中を俺に預けっぱなしのくせに、減らず口は一丁前てか?」
 鬼城は両脇に手を滑り込ませ、がら空きとなっていたキリトの乳首を弄ぶ。
「ひゃああああッ!! 乳首らめぇッ!! 触んなぁっ!!」
 いくら牽制しても性感帯への愛撫には逆らえず、睨みつけてもすぐに情けなく緩んだ表情に変わってしまう。
 ピンと張った赤く充血した乳首を摘み、引っ張り、コリコリと捏ね回す。
「あぐッ! っは、あ……あっ! んぐっ……ぁあ!」
 後ろからはぱんぱんと音を立てるくらい激しく腰を打ち付ける。
 キリトが望む望まないに関わらず、行為は順調に進んでいく。
 一向に止むことのないピストン運動に打ちひしがれる内にキリトは、今まで経験したことのない感覚に見舞われる。
「んだよこれ……なんなんだよこれえぇーッ!!」
 苦痛でしかなかったものが、彼の肉棒に突かれる度にビリビリと電気のようなものが走り、身体の奥の何かを刺激する。 
 それは徐々に強まり、その未知の感覚に興味を抱き始めた身体が求めよるようになる。
 やがて伝わる刺激が積み重なっていき、身体の奥の何かが限界まで高まってきた。
「っ……そろそろ、だな。このまま中に出す」
「ッ!? やめろ……ダメだ、出すな! 中には絶対に出すなっ!」
 未知の刺激に溺れかかっていたキリトだが、咄嗟に正気に戻った。
 妊娠しないとはいえ男の精など受けたくない――――ここに来て自分がレイプされている恐怖をキリトは改めて痛感した。
 それは、身の毛もよだつくらいおぞましく、迫り来る奴の精をこの身体の中で受け止めるなど、想像すらしたくもない。
「もう決まったことだ。大人しく受精するんだな」
「ふざけるなっ! 誰がお前なんかに……っ!? んぅ!?」
 望まぬ行為に拒絶を示すキリトの口を、鬼城は強引にキスをして塞いだ。
「んぶぅッ……んぐっ、ん、ぅ……んんんッ!」
 引き剥がそうと必死に抵抗するが、力は圧倒的に鬼城が勝っており、キリトの力では唇と唇を離すことすらままならなかった。
 だが鬼城は微かに唇との間を少し開け、小さくキリトに語りかけた。
(このままイけ)
(ッ!? 嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だッ!! 絶対に嫌だッ!!)
 絶頂寸前のキリトがいくら反発しようと説得力は鬼城相手には最早皆無に等しく、むしろ鬼城はとどめを刺すかのように一段と激しく尻に打ち付ける。
(射精すぞッ! しっかり受け止めろッ!!)
「ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッッ!!!!」

 ズビュッ! ビュッ! ビュッ! ビュ――――ッ!!
 ドビュルッ! ビュルリュリュッ! ビュクンッ! ビュクッ、ビュクッ……ビュク……

 心痛な悲鳴は鬼城の口で阻まれ、声にならない悲鳴を上げるキリトはビクンと大きく痙攣を数回したあと、自身の反り返った性器から盛大に精を吐き出して絶頂を迎え、鬼城の肉棒が繋がった穴の隙間からは鬼城の白濁とした精が溢れ、流れ出てきていた。
「っぁぐッ! っ……はぁ……はぁ……」
 そうして互いが精を出し切ったあと、キリトは力無く床に吸い込まれるように倒れ込んだ。
「っくっくっく、まだ始まったばかりだ。もうしばらくは、相手になってもらうぞ」
 一度放出したはずの欲望が、萎縮することなく絶倫の状態で再び鬼城たちの魔の手がキリトに伸びる。
 言うまでもないがこれはまだ始まりに過ぎない。
「あ……いやだ……だよぉ…………ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッ!!!!!!」
 窓もない密室の部屋。
 泣き叫ぶ彼の悲鳴がしばらく止む様子はなかった――――

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